夏瀬あんこ先生の易講座でオススメ参考書の1つとして紹介されたのが『黄小娥の易入門』でした。
昭和30年に出版されてベストセラーになったそうですが、近年(2004年)に出版社を変えて再販されたようです。
昭和30年代ということで言い回しとか事例に出てくる芸能人とかいろいろ古いのですが、例が具体的だったり、卦の名前の漢字の意味の解説から始まったりしておもしろくわかりやすいです。
黄小娥の易入門
黄 小娥
サンマーク出版
2004-04-16


なんと、この本が原作になった映画があるのです。
「B・G物語 易入門」
1962(昭和37)年公開
燃ゆる思いを十円玉に秘めて、現代BGは易で勝負する!恋に泣くのも、笑うのも、十円玉の占いでズバリ!大映青春スタアで贈る明朗恋愛篇!
B・Gはビジネスガール、今でいうOLさんですね。
あらすじを紹介してるサイトがありました。

阿佐ヶ谷に古い日本映画を専門に上映している「ラピュタ阿佐ヶ谷」という小さな映画館がありまして、昭和30~50年代の作品を時々見にゆきます。
監督や脚本家、俳優とかにはぜんぜん詳しくないのですが、この時代のデザイン・風俗が好きで。
女性の洋服のデザインや、まだ日常着であった和服の着こなし、日々の暮らしぶりや半世紀前の東京の風景を見るのがたまらない。
(ツイッターだったら、昭和スポット巡りさんとか昭和元禄アングラポップさんとかが好きです)

いつだったか、この「易入門」のタイトル&あらすじを見て、(占いがテーマだ!というか、占い本を映画化!?)と気になっていたのです。
ウラナイトナカイで開催された「易で占うあなたの2016年」講座に参加して易についてちょこっと知り、(あの映画あらためて見たいなー)と思うように。
やがてラピュタで「易入門」を上映するというお知らせが!(ラブコメ大好き/ラピュタ阿佐ヶ谷
しかしそれは2019年11月中旬のこと・・・。
そう、「占いクラスタおとなの自由研究発表会」の直前だったのです。
発表が目前に迫り、資料を作ったり発表の練習をしたり、とにかく頭の中が研究発表と不安と緊張でいっぱい。
せっかく映画を見てもこれでは頭に入らないだろう、と泣く泣く見送ったのでした。

易の基本を習い、「易入門」を読むと、(やっぱり映画見とけばよかった・・・)という気持ちと、(占い好きとしては、本を読んでた方が楽しめるのでは)という気持ちが交差します。
あらすじに「飛び立つ渡り鳥」という場面で出た卦は、本で「飛び立つ渡り鳥(風山漸)」と表現されてるまんまなんだろうなー、とか。
ラストシーンの「カミナリが2つ並んでいるので再婚には良いでしょう」というのは「震為雷」だろうな(本には「結婚についていえば、初婚にはあまりよくありません。『雷』が二つ並んでいるので、再婚にはいいでしょう」とまんま書いてある)とか。

個人的に気になっているポイントは、『易入門』の著者である黄先生が冒頭に特別出演している!というところです。
本の著者紹介によれば、先生は「昭和三十年代に『謎の美人易者』として彗星のごとくあらわれ・・・」というのです。
「美人易者」というのなら、ぜひともそのご尊顔を拝みたい!

しかしいくらベストセラーだからって、実用本を映画化する?と思いますが、とにかく話題になったら映画!という時代だったのでしょうか。
塩月弥栄子『冠婚葬祭入門』(マナー本)や三島由紀夫『不道徳教育講座』(エッセイ)なんかも映画化されてるし。
「不道徳教育講座」は先日ラピュタ阿佐ヶ谷でかかってたのですが、タイミング合わず見にゆけず。
1作品、昼間の上映が3~4日、夜の上映が3~4日、その期間に土日が1回入る、くらいのスケジュールなので、予定がなかなか合わせずらいんですよね。
こんど「B・G物語 易入門」が上映されることになったら、絶対スケジュール合わせて見にゆくぞ!

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